概要
本工法は、老朽化が進み適正な維持管理が困難になっている下水道管きょや、都市化の進展に伴う下水道の能力アップを図るため、地上より開削する事なく新しい管きょに布設替えするものである。
従来、埋設深さの浅い老朽管は開削工法により新設に布設替えされてきたが、交通事情から近年困難になってきている。
パイプリプレーサー工法では地上開削部(発進立坑及び到達立坑)は小さくてすみ、又、必要最低限以外の開口部は覆工でき交通問題等の障害が少ない。
本工法は予め構築された発進立坑から推進機を投入し、既設管を推進機前面のカッターで切削破砕しながら、その後方から更新管を推進する。破砕された既設管のコンクリート・基礎等のガラ、鉄筋及び掘削された土砂は推進機内より発進立坑を経由して立坑外へ流体輸送される。流体輸送されたガラ及び土砂は立坑外に設置された処理装置により取り除かれ、泥水は再び推進機内に送られる。
本工法の特長として、管更新施工中も下水の流れを遮断することなく施工でき、又、布設替えの対象となる管は陶管・無筋コンクリートはもとより、鉄筋カッターが推進機に装備されているので、鉄筋入りコンクリート管も布設替えが可能である。
施工実績
○国内
・工事場所:東京都渋谷区
・施工延長:82.5m (42.5m 他 1路線)
・既設管 :鉄筋コンクリート管 φ400mm
・新設管 :鉄筋コンクリート管 φ600mm
○海外
・工事場所:旧西ドイツ ハンブルグ市 リッセン
・施工延長:288m (85m 他 5路線)
・既設管 :陶管φ250mm
・新設管 :鉄筋コンクリート管
(内径308mm 外径658mm 内面ライニング仕様)
管内流下方式
バイパス流下方式